君がいなくなってわかったことが沢山ある。
俺は恋愛が好きなんじゃなくて君が好きだったということ
遊園地はそれほど楽しい場所じゃなかったこと
太ってしまうほど食べていた食事も、隣で美味しいねと笑ってくれる君のスパイスがかかっていたこと
手を引っ張ってくれる人がいなければ入らない店が山ほどあること
背中を押してくれる人がいなければ始められないことがあること
足並みを揃えてくれる人がいなければ、自分が何も楽しまずに早歩きしてしまうこと
肩を貸してくれる人がいなければ乗り越えられないほど辛いときがあること
君がいなければ、この世界は楽しくないこと
今までは無限に可能性があって
広くて楽しいものだった。
今では少しも希望が残っていなくて
狭くて苦しいものだ。
初めてのデートは、君が観たがっていた映画をみて、僕が調べたレストランにいって、湖のほとりを二人で当てもなく歩いた。
映画は前評判とは違ってつまらなくて、まだあまり仲良くなかった僕たちは終わった後でその映画の話をすることはなくて
レストランは値段の割にあまり良さはわからなくて、でもそれは自分が悪いんじゃ無いのかななんて縮こまっていた
湖は綺麗だったけど、小洒落たジョークなんかもできない僕は、せっかくの景色も上の空で、それよりも綺麗なもののせいでどこにも焦点を合わせられずにただ黙っていた。
何もかもが裏目にでて、何年か経ってから君に小馬鹿にされる笑い話になってたっけ
それでも、一人で見る名作と呼ばれる映画より
何倍も楽しい時間だった。
一人で食べるご飯では比べ物にならなかった。
一人で歩く道は、同じように沈黙が続くが
明日このことを笑い合える人はいない。
君がいなければ
何の意味もないこと
終わってから気付く正解に
丸をつけて自己採点したところで
この問題は二度と出てくれないと言うのに
#ルームシェア
#板橋ハウス
#ラブストーリー