寝て起きて食べて活動して食べて寝る。食事と生活は切っても切れないのです。
実家でよく出る、野菜と豚肉が居心地悪そうに炒められている料理が好きじゃなかった。米に合うように塩味が強く、豚肉は少なめでキャベツばっかのそれ。週に何回出るんだと言わんばかりにほぼ毎日食卓に並ぶ。食べられるしそれでご飯2杯してしまうけど、たまに出る唐揚げの方がやっぱり美味しく感じた。手の凝った料理というのはそれだけでテンションが上がるのだ。
こどもの頃のその記憶を思い出し、居心地悪そうな炒め物を今作ってみる。
キャベツ、にんじん、玉ねぎを切る。豚肉と野菜を一気に炒める。塩胡椒と味の素、ニンニクすりおろし、そして味噌を加える。調味料他にも適当に足して完成。
当時思っていた「居心地悪そう」という感想。味のことだと思っていたけど、思いの外それは美味しかった。
なんで居心地悪いんだろうと考えていたら、その時の食卓の雰囲気だったと思い出した。
テレビの音だけ聞こえる食卓。誰も何も喋らないから「あー明日も学校か嫌だなぁ」と愚痴を言ってしまう。料理は味とか盛り付けとかもちろん大事だけど、誰と食べるか、どういう会話をするか、で全然美味しさが変わると思う。
食事は生活。生活が良ければ食事は美味しいし、生活が良くないなら逆に美味しいものを食べるべきだと思うのです。
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